俺物語

ようこそ、めくるめく笑いの世界へ(微笑)。
ここに載ってる話は全て実話。
めけめけの日常生活がわかります。

第3話 <DNAの不思議>

 今回はサイエンスシリーズ第1回大嘘)。

「血は水よりも濃い」

 血縁とは不思議なものである。
 まったく外見が違っても、妙なところで似ていたりする。
 とくに親と子
 さすが1/2はDNAを共有してるだけあって、その共通点も様々な面に及ぶ。( もちろん共通点があるといって、それが全てDNAのせいとは言えないけどな。

 そこで親父と俺

 長い間、奴が本当に自分の父親が疑問だった。
 なにしろ外見上似たところがこれっぽっちもないからだ。( かと言って俺は母親とも似てないから、時々嫌ぁな予感(笑)がするのだが

 でもさ、やっぱ時々親子やなぁ・・・と思う時がある。
 親父に似ているという認識は俺にとってあんまりいただけないものなのだが、なんちゅうか目を反らせない現実ってもんもあるだろ( 苦笑)?

 そしてなにしろあの親父とこの俺の共通点だから、ろくなもんではないのだ。(というか親父の持ってる資質でろくでもないものじゃないものってのが珍しいからな。


 前回、我が家がそろって海で遭難しかけたお話はしたろう。(読んでない方は前回を是非読んでくれ
 あれは結局事故という形にはならないで済んだわけだが、その数年後に親父は海の上で 本当の事故を起こしている。

 いや、あれを事故と言ってしまうのは惜しい気がする。

 そう。
 あれは一つの戦いの記憶・・・・・    (BM:ロッキーのテーマ)

 その歴史的な日、小さな手作りボートならぬ手作りヨットが大きな敵(?)に勝利した。

 その敵の名は「漁船(業務用)」


 「俺は勝った!」

 親父の勝利宣言は高らか(?)だった。


 「賠償金100万だってさ・・・・」

 母親の事実報告は冷ややかだった。

 親父的事実:漁船とぶつかっても自分のヨットは傷一つつかなかった
         一方相手の漁船には穴。
         したがって俺の船は漁船に勝ったのだ。

  その日、親父の歴史に新たなる 勝利の記憶が刻まれた。


 客観的事実:360度どこにでも避けられる海上において他の船に接触。
         相手の船に損害。
         海難審判庁において 損害賠償を求められる。

  同じ日、我が家の歴史に新たなる 思い出したくない記憶が刻まれた。


 余談だが、相手側への賠償金となる100万を一端家に持ち帰った親父は俺に嬉しそうに言ったものだった。

 「おい、この札束で頬を叩いてやろうか〜?滅多にできねぇぞ!」

 ・・・・・・・馬鹿につける薬、100万までなら買います(遠い目)。


 閑話休題。


 (さて、ここまで読んでくださった皆様、今回の主題を覚えていらっしゃるだろうか?一応繰り返しておくと、「DNAの不思議」が今回のテーマである。

 一方、俺の死にかけ列伝の中に、「原付で対向車と正面衝突」というのがある。

 ここで対向車と正面衝突という言葉をきき、ものすごい事故を連想された方、安心して欲しい。
 対向車と正面からぶつかったら一応みんなそう呼んでいいと思うから使ったまでだから。

 事実は以下の通り。

 ある日交差点の直前で、前の車両が突然バックしてきたのに驚いてハンドルをきった俺は、おりからの雨と自分のスピード違反(苦笑)のせいで、転倒した。
 横転した原付はそのまま雨に濡れた路面をすべり続け、対向車線にとびだし、危険をいち早く察知し 止まっていた( ←ここ重要やね )対向車にぶつかって停止した。

 路面を滑って対向車線に飛び出していく 俺の勇姿は、周囲の観客(?)に 悲鳴をあげさせる程度には素晴らしいものだったと記憶している。

 さて、周囲の喧噪の中おもむろに立ち上がった俺は、途端に頭が痛くなるのを感じた。
 別に頭を打ったせいじゃない。ちゃんと気を使いながらこけた( ←俺、危機慣れしてて、こういう時は妙に冷静なんだわ)しな。

 理由は簡単。
 俺が事故を起こした場所が、交番の真ん前だったから。


 事実は時に小説より奇なり( )。


 この事故の結果、可哀想な対向車はバンパーが割れてしまった。
 そして事故の被害はまさしくそれだけだった。

 俺&俺の愛車(原付)無傷!<勝利宣言

 俺はその対向車のドライバーにバンパーの修理代(4万余り)を払うことになったが、そのかわり俺の 「死にかけ列伝」新しい1ページを加えることができた。

 俺的にはとても満足な結果と言える。

 実は、20年ちょっとの人生においてすでに5ページほど埋まった死にかけ列伝が、これからも順調に埋まっていくことを密かに楽しみにしてる俺である(そのうち死ぬで自分。苦笑)。

 (ちなみに、懲りない奴につける薬、4万ぐらいで買います・・・小声


 さて、皆さん。この2つの話をふまえて、今回のテーマを思い出して欲しい。

 「DNAの不思議」

 俺の場合、親父からDNAにより受け継いだのはまさしくトラブルメーカーの資質と、それを楽しむ才能だ(苦笑)。


第3話完


コメント:今回の話、副題は「この親にしてこの子あり」だな(苦笑)
しかしヨットで漁船に勝った親父と、原付で車に勝った俺。どっちが上なんだろ。
金額的には親父のが上だが、身体のはり具合的には俺が上やな、うん。


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